外国為替証拠金取引と外国債券の違い

昨今、証券会社や銀行などで「外国債券」が販売されており、外貨預金や外貨MMF、外国為替証拠金取引などと共に、外貨投資の一つの選択肢になっています。また、外国債券の銘柄には、世銀債米国債など公的機関のものが多く、リスクは一見小さいような感じがしますが、果たしてどうなのでしょうか?

ここでは、「外国為替証拠金取引(FX)と外国債券(外債)の違い」について、簡単にまとめてみました。

外国債券の概要について

外国債券は、「外債」とも呼ばれ、発行者(海外の公的機関、政府、企業)、通貨(元本、利子、償還金の一部/全て)、発行場所(発行市場)のいずれかが海外の債券をいいます。これは、基本的な仕組みは国内債券と同様ですが、発行される債券の国の信用度や金利動向、為替相場などの影響を受けるところが国内債券と大きく異なります。

<外債の弱点>

1.資金が一定期間(数年)固定される(途中売却が不利)
2.購入の際の為替手数料が高い(ドル以外はさらに高い)
3.利息は年に数回のみである(年1回~年12回)
4.為替動向(円高)によっては、金利収益が簡単に吹き飛ぶことがよくある(損が出る可能性がある)
5.海外の金利動向(金利上昇)によっては、債券価格が大きく下落することもよくある

外国為替証拠金取引の概要について

外国為替証拠金取引(FX)は、一定の証拠金を差し入れることによって、少ない元手で大きな売買ができる外国為替取引をいいます。これは、預けた資金を取引の売買代金としては利用せず、証拠金(担保)という形で別に取り扱われ、また決済については、差金決済方式となっています。

現在、FXには、相対取引の「店頭FX」と取引所取引の「取引所FX(くりっく365)」の二つがあり、ニーズに応じて選択することができます。

<外国為替証拠金取引(FX)の特色>

1.資金の出し入れはいつでもできる
 → 機動的な取引ができるため、流動性は極めて高い
2.円安であろうと円高であろうと収益機会がある
 → 買いと売りで常に収益が上げられる
3.為替手数料が非常に安い
 → 銀行や証券会社と比べて10分の1以下の手数料
4.提示レートはリアルタイムに更新
 → 市場レートに近いレートが提示される
5.リアルタイムに取引ができる
 → 24時間いつでもタイミングよく売買できる
6.取扱通貨ペアは外債に比べて遥かに多い
 → 相関性の低い通貨ペアで分散投資ができる
7.レバレッジをかけることができる
 → レバレッジを低くすればローリスクになる
8.スワップポイントは意外と高い
 → スワップポイントは外債の利率と比べても遜色がない

外国債券と外国為替証拠金取引の比較

外国債券(外債)と外国為替証拠金取引(FX)を比較した場合、上記(FXの特色)の1~7はおおよそ理解できると思いますが、8の「スワップポイントの水準についてはどうなの?」と思う方も多いのではないでしょうか。

そこで、これを検証するために、実際に売り出されていた「世界銀行のニュージランドドル債の利率」と「外国為替証拠金取引(NZD/JPY)のスワップポイント」を調べてみました。

|世界銀行のニュージランドドル債の利率

・種別:既発債
・参照会社:大手証券A
・期間:1年9カ月(2019年4月23日)
・利率:年1.71%(複利)
・償還日:2021年1月22日
・利払い:年2回

|外国為替証拠金取引のスワップポイント

・参照会社:FX会社B
・NZドルレート:74.62円
・スワップポイント:27円(1万通貨当り、2019年4月23日)
・同日レートでの年利換算:1.32%

上記の外国為替証拠金取引(FX)の年利換算は、為替レートとスワップポイントが変動するため一定ではありませんが、一つの目安になるのではないでしょうか?(外債の方が期間が長い分、金利は高くなる)

個人的には、外債に1回で100万円投資するよりは、FXで100万円の証拠金を預けて、レバレッジを2倍程度(200万円分)に抑えて、円高になる度に数回に分けて買いポジションを作って、スワップポイントを受け取る方が良いように思います。

一般にFXでは、100万円の証拠金で、レバレッジが10倍で1,000万円分の取引が、レバレッジが20倍で2,000万円分の取引ができますが、もしリスクを抑えるのあれば、レバレッジをほとんど使わなければよいのです(レバッレジを1~2倍にコントロール)。

以上から、FXは、外債と比べても、使い方によっては利便性が結構高いと言えます。