勝者の呪い

読み方: しょうしゃののろい
英語: Winner's curse
分類: オークション

勝者の呪いは、「ウィナーズカース(Winner's curse)」とも呼ばれ、ある種の共通の市場価値が与えられる対象物のオークション(競争入札)において、最も高値をつけて落札した者が往々にして損をする結果となる現象をいいます。

また、本用語は、ネゴシエーション(交渉)では、最初に提示した条件を相手があっさり了承した場合などに用いられることがあります。

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勝者の呪いの由来

勝者の呪いは、元々は、米国の石油採掘ビジネスにおいて、業界関係者の間に広く知られていた経験則で、油田の採掘権の価値評価が最も高く落札した勝者が、後になって採掘事業が期待外れだったという結果が往々にして起こることに由来するそうです。

勝者の呪いの仕組み

不動産競売や国債入札、掘削権入札など、合理的に価値を見積もって行う競争入札において、最も高値をつけた者が落札して「勝者」となりますが、一方で他者との競争により、往々にして落札額が評価額以上に吊り上がってしまうことがあります。

そのため、落札後の事業で損失を出したり、転売で損失を出したりするなど、勝者が最終的に損をする結果となる「構造上の問題(勝者の呪い)」が発生することが多々あります。

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