貿易保険

読み方: ぼうえきほけん
分類: 貿易

貿易保険は、貿易や海外投資などの対外取引について、通常の保険では救済できない危険をカバーする保険をいいます。これは、輸出や輸入、仲介貿易、海外投資などの対外取引において生じる、非常危険(国際紛争・テロ・為替取引等)や信用危険(相手方の破産・債務不履行等)による損失といった、通常の保険によって救済することができない危険(リスク)を補償(カバー)する制度を指します。日本の貿易保険制度は、1950年の創設以来、貿易取引や海外投資において生ずる取引上のリスクをカバーするものとして、日本経済の根幹をなす対外取引の健全な発展に大きな役割を果たしてきました。

一般に日本では、貿易保険への民間保険会社の参入は自由となっていますが、その引受の中心は政府出資の独立行政法人である「日本貿易保険(NEXI)」が担っています(9割超のシェアを占有)。日本貿易保険は、政府の100%出資機関であり、同機関が民間企業などの被保険者との間で引き受けた保険については、国が同機関との間で再保険を引き受けることになっているため、最終的な保険金の支払いが滞るリスクはありません。また、保険の種類としては、貿易一般保険や貿易代金貸付保険、輸出手形保険、前払輸入保険、海外投資保険、海外事業資金貸付保険、限度額設定型貿易保険、中小企業輸出代金保険、簡易通知型包括保険、企業総合保険などがあります。

現在、日本の貿易保険の契約残高は10兆円を超え、地域別では4割近くを占めるアジア向けを筆頭に、エネルギー関連の投資案件が多い中東、そして米州や欧州が続いています。