ダンピング(不当廉売)

英語: Dumping
分類: 商慣行

ダンピング(Dumping)は、「不当廉売(ふとうれんばい)」とも呼ばれ、採算を無視した低い価格で商品を投げ売りすることをいいます。

通常、商取引においては、公正な競争を妨げるほど不当に安い価格で販売することをいい、また貿易においては、輸出等で海外市場のシェア拡大を図るために、国内価格よりも低い価格で商品を外国へ販売することをいいます。

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貿易上のダンピング

輸出等において、ダンピングであるか否かの判断は、内外の価格差や当該商品(物品)の販売により、輸入国の産業が被害を受けたか否かが決め手となります。

これについては、被害を受けた産業界からの提訴により、その国の政府当局が調査を行い、ダンピングと認定されれば、ダンピング関税を課すことが世界貿易機関(WTO)上の権利として認められています。

現在、日本では、関税定率法第9条に「ダンピング防止関税の規定」があり、また独占禁止法でも規制されています。

ダンピングの使用例(例文)

「ダンピング」という用語は、新聞記事やニュースなどで、たまに見かけることがあります。

・豪州政府が日本製熱処理厚板に関するダンピング調査で損害を認定する最終決定を下した
・欧州委員会が中国、ロシア、米国、日本、韓国の5カ国から輸入された一部の鉄鋼製品に反ダンピング関税を課した
・米国商務省は、中国から輸入されるタイヤについてダンピングが存在するとの一審の判決を下し、関連企業に対し反ダンピング関税を課すことを決定した

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