貸借倍率

貸借倍率は、制度信用取引において、貸借取引の状況を表す指標をいいます。

「融資残高÷貸株残高」で計算され、融資残高は「信用買い」の状況を、貸株残高は「信用売り」の状況を示し、通常、貸借倍率が１より大きい場合は、信用買いの方が多い状況を示し、その倍率が高くなる程、将来の売り要因になると考えられます。

※貸借取引：株式の信用取引において、証券会社が資金や株が不足している時に、証券金融会社から資金や株を調達する取引。

一般に貸借倍率は、株式市場において、信用取引の全体の取組状況を示す指標としても注目されており、それが大きくなれば取引関係の悪化を、小さくなれば取引関係の改善をそれぞれ示します。また、倍率が拡大傾向にある時は、買いが強く株式市場全体に活況が見られる一方で、倍率が縮小傾向にある時は、市場人気の低下が伺えます。

なお、本指標で代表的なものは、日本経済新聞（朝刊：マーケットデータ）にも掲載される日本証券金融（日証金）の「貸株に対する融資の倍率」があります。

　貸借倍率＝融資残高÷貸株残高