ソフトダラー(ソフトコミッション)

英語: Soft dollar
分類: サービス

ソフトダラー(Soft dollar)は、「ソフトコミッション(Soft commission)」とも呼ばれ、サービスとフィーが対応関係にないサービスあるいは当該サービスを受けることをいいます。

具体的には、資産運用ビジネスにおいて、証券会社が運用会社に対して、有価証券の売買執行(ブローカレッジ)に加えて、アナリストレポート等の調査サービス(リサーチ)や売買に関わる助言(アドバイス)、電子情報端末等の付加的な財・サービスを提供し、その費用を売買委託手数料の中に含める取引慣行を指します。

一般にソフトダラーの金額(費用)は、発注量に比例するため、運用会社にとっては、一定水準の発注量を特定の証券会社に向けるインセンティブになると共に、質の高いレポート等の付加サービスを利用しやすいです。

その反面、本費用は、最終的には運用会社の顧客が負担するものであり、運用会社と顧客との間で利益相反が発生する可能性があるほか、使用状況や目的などが分かりにくいといった透明性・アカウンタビリティの問題もあります。

現在、ソフトダラーについては、日本では特に明確な規制はありませんが、一方で欧米では規制が進んでいることから、影響力の大きい公的年金などでは、リサーチサービスを除くソフトダラーを原則禁止としています。

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