合計特殊出生率

読み方: ごうけいとくしゅしゅっしょうりつ
分類: 人口関連

合計特殊出生率は、その年の出産動向が今後も続くと仮定した時に、一人の女性が生涯に産むと推定される子どもの数をいいます。これは、15歳から49歳までの女性の年齢別出生率(出生数÷年齢別女性人口)を合計して算出され、その種類には「期間合計特殊出生率」と「コーホート合計特殊出生率」の二つがあります。

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期間合計特殊出生率とコーホート合計特殊出生率

一人の女性が一生の間に生む子どもの数は「コーホート合計特殊出生率」の方ですが、それに相当するものとして、通常用いられているのは「期間合計特殊出生率」の方です。

一般に期間合計特殊出生率の方がよく用いられるのは、各年齢の出生率が世代によらず同じであれば、この2つの「合計特殊出生率」は同じ値になるからです。

期間合計特殊出生率

ある期間(1年間)の出生状況に着目したもので、その時点における各年齢(15~49歳)の女性の出生率を合計したもの。どの年齢の女性人数も同じとして算定される出生率のため、女性人口の年齢構成の違いを除いた「その年の出生率」であり、年次比較や国際比較、地域比較などで用いられる。

コーホート合計特殊出生率

ある世代の出生状況に着目したもので、同一年生まれ(コーホート)の女性の各年齢(15~49歳)の出生率を過去から積み上げたものであり、その世代の出生率となっている。

人口維持と日本の出生率の状況

将来的に人口を維持するには、出生率が一定数値(2.1前後)以上を上回る必要がありますが、現在の日本は2.1前後を大きく下回っており、将来の人口減少が加速する状況となっています。この状況は、日本の将来の国力を維持する上で放置できないものですが、一方で政策面は全くうまくいっておらず、出生率は低位で推移しています。

なお、日本の合計特殊出生率については、厚生労働省の「人口動態統計」に記載されており、年次推移や年齢階級別、都道府県別などの数値を知ることができます。

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